Sunday 16 August 2009

vol.265 【コラム】夏になると観たくなる!となりのトトロにまつわる噂と真実


毎年このお盆の頃になると必ず観たくなる、そして金曜ロードショーで必ず放送するとなりのトトロ この誰もが知っている物語には、実はいろいろな憶測の噂も絶えない。

宮崎駿監督は、埼玉所沢で起こった狭山事件からインスピレーションを受けたと言われている。宮崎監督の地元は所沢だし、都市伝説では、トトロは冥界からの使者で、猫バスは葬送バス。しかも死期の近い人間にしか見えない。メイが行方不明になったときすでに実は池で死亡していて、さつきはトトロに頼んで見つけてもらうかわりにあちらの世界に連れて行かれた、とか、はじめから二人は亡くなっていてすべてはお父さんの思い出話、などかなりの数の憶測が飛び交う。


行方不明になったメイと再会するところからは、ふたりの影がなくメイがサンダルを片方履いていないと言われているけれど、注意してみるとそんなことはなく単なる噂であることがわかる。


でもさつきとメイの家の台所には「狭山茶」というお茶が置かれているし、姉妹の妹が行方不明になというくだりといい、宮崎監督があの事件に対してとなりのトトロになんらかのメッセージをこめて作りこんでいるのは確かである。
夏休みによく起こる子供の「事故」「行方不明」をリアルに組み込ませ、大人にとっても失いかけた夏の記憶を蘇らせる。
「となりのクラスの○○ちゃんが、いなくなっちゃったんだって。」
子供ながらに感じた独特な恐怖を思い出す。
そんな感覚こそ、となりのトトロが都市伝説として語り継がれるホラーの部分である。

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